今さら聞けないインターネットとは?専門用語も合わせて解説!
世界のありとあらゆる場面で使われている「インターネット」。かつてはパソコンを扱える一部の人にしか縁のなかったインターネットも、誰もが持ち歩くスマートフォンの登場で爆発的に普及。大人はもちろん、ちいさな子供まで幅広い世代が活用しています。
そんな便利なインターネットですが、いつ頃誰によって開発され、どんな仕組みで動作しているのでしょうか?
いままでなんとなく使っていた人も、この機会にぜひインターネットの知識を深めてみましょう!
インターネットの歴史
インターネットの歴史は古く、1969年まで遡ります。米国が開発した「ARPAnet」とよばれるネットワークで初めて通信が行われました。
カルフォルニア大学からスタンフォード研究所への接続を試み、「LOGIN(ログイン)」の送信を実施。2文字の「LO」のみ送信されたところでバグによりシステム停止が停止していまいましたが、再度接続を試みてログインが確認されたそうです。
「LO」という2文字の送信によりはじまったインターネットの歴史。
現在は研究システム開発の向上や、高度な技術革新によって膨大なデータ通信が全世界で安定的に行われています。
そんなインターネットはどのような仕組みで通信されているのでしょうか?気になる仕組みに迫っていきましょう。
インターネットの仕組み
インターネットではLINEやメールなどにみられるテキストはもちろん、画像や動画といったデータ容量の大きいファイルのやり取りが瞬時に行われています。
その裏では、さまざまなシステムやソフトウェアを搭載した機器が複雑に機能しています。より深く理解するために構造をイメージしながら理解していきましょう。
主なインターネットの仕組みと構造
- 回線事業者とプロバイダによってネット接続
- クライアントの要求によってサーバーが情報提供
インターネットは外部コンピュータ間をネットワーク接続し、情報伝達できる状態によって形成されています。
接続の際には通信事業者の「プロバイダ」や「モデム/ルーター」が必要となり、利用する端末と紐づけて通信を行います。
インターネットには「サーバー」と呼ばれるプログラムが設置されており、Web閲覧やメールのやり取りなど、様々なサービスを提供。
サービスを提供するサーバーに対し、PCやスマホなどの端末「クライアント」が要求を行い、サーバーからの情報提供を受ける仕組みとなっています。
インターネット接続に関する専門用語
前述した仕組みにはいくつかの用語が出てきています。
以下に代表的な専門用語を簡単に解説します。
TCP/IP
データ通信機能の共通ルールの一つ。
コンピューター同士の通信にはTCP/IPというプロトコルが利用されています。
プロトコル
コンピュータが情報通信をする際に使われる共通言語。Web閲覧などではHTTP、メール送受信ではPOPなどが挙げられ、末尾はいずれも「Protocol」を指します。
プロトコルが共通規格となっていることで、異なる機種やメーカーでも垣根を超えてやり取りができます。
サーバー
ネットワーク上で情報やサービスを提供するコンピュータープログラムで、Webページの表示や電子メールの送受信、データの保存などを行います。
Webサーバーはクライアントから要求を受け、ページを表示するのに必要データを提供。ファイルサーバーはファイル取得の要求に対し、保存されているデータを提供します。
そのほかにもメールサーバーやDNSサーバーなどがありますが、リクエストに対して提供するという仕組みは同じです。
クライアント
サーバーの情報やサービスを利用するコンピューター。
PCやスマートフォンなどはクライアントに該当し、サーバーに情報を要求することでデータのやり取りを行なっています。
ドメイン
サイトアドレスなどに見られる「https://www.○○○.jp」の○○○.jpの部分で、Webサイトやサーバーの住所のようなものです。
ネットワーク上のどこにあるか判別する情報であり、URLやアドレスの構成要素となっています。
※IPアドレスを文字列に変換したもの
IPアドレス
それぞれのコンピューターには「IPアドレス」(例192.168.1.1)と呼ばれる住所のようなものが割り当てられています。
DNDサーバーによってドメイン名はIPアドレスに置き換えられ、該当箇所に接続されるようになっています。
DNSサーバー
IPアドレスとドメインを変換するサーバー。
通信に使われるIPアドレスは数字の羅列のみで、人間が見て判断するには不便です。DNDサーバーはIPアドレスを適宜ドメインに変換するプログラムとなっています。
例:IPアドレス「192.168.1.1」をドメイン「https://www.○○○.jp」に変換
コンピューターが理解しやすく、人間が理解しやすいよう適切に変換してくれる仕組みです。
【例】インターネット接続の仕組み
以下は、クライアント端末(PC・スマホなど)がWebサイトを検索して表示されるまでの流れです。
基本的にはクライアントの要求に対してサーバーが対応し、情報を提供。クライアントはサーバーから提供された情報を利用する、という構成です。
インターネット接続の仕組み
- 閲覧したいサイトをキーワード検索
- URLのドメインから、DNSサーバーへ向けて、サーバーのIPアドレスをリクエスト
- サイトのデータを所有するサーバーのIPアドレスを、DNSサーバーが提供
- DNSサーバーが提供するIPアドレスのサーバーへアクセス
- サイトのページをリクエストする
- サーバーから送られてきたデータがクライアントに表示される
Webサーバーやメールサーバーなど、それぞれの役割を担うサーバーによってデータや情報が管理され、クライアントのリクエストに応じて適切なサーバーから情報が提供されているという仕組みを頭に入れておきましょう。
インターネット接続に必要なもの
公共のWi-Fi電波などを利用する場合を除き、インターネットを利用するためにはプロバイダ契約と機器の準備が必要です。
以下に、インターネット接続にあたっての必要なものと手順を解説します。
回線とプロバイダを契約する
ネット接続を行うためにはインターネット回線事業者(フレッツ光、光コラボなど)と、回線をインターネットにつなげるプロバイダ(SoftBank光、NURO光など)と契約する必要があります。
回線の事業者によって対応するプロバイダは異なるため、希望するプロバイダが利用できるか事前に確認しましょう。
- 回線事業者:通信設備の保守管理を行う
- プロバイダ:インターネット接続サービスを提供
【接続機器】モデム・ルーターを用意する
インターネットに接続するには回線とプロバイダ契約のほかに、モデムやルーターといった接続機器を用意する必要があります。
それぞれの役割は次の通り。
モデム/ルーターの役割
- モデム:ADSLなどのアナログ信号をデジタル信号に変換 ※ネット接続できるのは1台のみ
- ルーター:モデムと接続することで複数端末と同時にインターネット接続を可能にする
モデムとルーターの機能は一体型になったものも多く、回線事業者から貸出されるケースも多いです。一体になっていない場合や、通信範囲や速度といった高性能ルーターを求める場合は別途購入し用意しましょう。
ONUは光信号をネット接続に必要な「デジタル信号」に変換する装置です。契約している回線業者から貸出されるケースが多いです。
インターネットのメリット
世界中にネットワークが構築されてから、人々の生活はますます便利になりました。
情報収集やショッピングなど、インターネットならではのメリットを紹介します。より快適で便利に活用しましょう!
世界中の情報を収集できる
インターネットは世界中の情報にアクセスできるため、日本国内のみならず、海外の情報を素早く取得できます。
ニュースはもちろん、学術論文などの専門的な知識も収集できるため、ネット回線さえあれば知りたい情報にアクセスできるのはインターネットならではのメリットといえます。
コミュニケーションの向上
コミュニケーションの方法が豊富にある点も大きなメリットです。
日本国内で特にユーザーの多いX(旧Twitter)やLINEをはじめ、メールやビデオ通話などのさまざまなツールを活用できるインターネットでは、地理的に離れている人とも簡単に連絡を取りあえます。
プライベートでのやり取りはもちろん、ビジネス面でも大きな影響を与えるため、業務効率の面でもインターネットは不可欠な存在となっています。
エンターテインメントの充実
映画、音楽、ゲーム、電子書籍など、インターネットを利用すればさまざまなコンテンツにアクセスできます。
Youtubeなどの動画コンテンツや、Netflixなどに代表されるサブスクリプションサービスなどはストリーミングの普及により時間を選ばずエンタメコンテンツを楽しめるのが魅力。スマホなどのタブレット端末だけでなく、テレビとインターネット接続することにより、大画面で映画や番組を鑑賞できます。
また、かつては大量にレコードやCDを所有する必要がありましたが、現在はオンラインで無制限に楽曲を聴くことができます。
便利なオンラインショッピング
店舗に直接行く手間を省けるのもインターネットの魅力。
インターネットのオンラインショッピングを利用すれば、店舗に向かうことなく日本国内問わず24時間いつでも買い物ができるだけでなく、価格比較も容易に行えます。
基本的には購入前商品を手に取って確認することはできませんが、商品やサイトでは口コミやレビューも参照でき、実店舗での購入とはちがった角度から最適な商品を選択できるのも特徴。
販売側も実店舗を持たず、オンラインのショップだけを運営するケースも多く見られ、ニーズに応える形でネットを活用した販売形態がとられています。
インターネットの注意点
インターネットは便利な反面、仕組みを利用したネット犯罪なども横行しています。
そのため、個人情報の管理や詐欺被害、ウイルス感染など様々なセキュリティを考慮しながら利用する必要があります。
インターネットを安全に利用するために、必要なセキュリティ設定と心得について解説します。
プライバシーの保護
インターネットを扱う上で、最も注意すべきことはプライバシーの保護を含めた「個人情報の管理」です。
常に不正アクセスや情報漏洩のリスクが存在するため、使用する端末へのパスワード設定はもちろん、二段階認証の設定、ウイルスセキュリティソフトの導入、個人情報を不用意に公開しないといった最低限の対策が必要です。
特にウイルス感染の対策は十分に行いましょう。
定期的なソフトウェアの更新、セキュリティ設定の強化などは最新の状態に保ち、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを最小限にとどめましょう。
偽情報と詐欺
ネット上には偽の情報や詐欺が蔓延しているのも事実です。
情報収集する際は信頼できる情報源から収集することはもちろん、一度みただけですぐに信用しないことも大切です。
詐欺は様々なところに潜んでおり、以下は代表的なものです。
代表的な詐欺手法
- フィッシング詐欺
- 大手企業を装ってユーザーにSMS(ショートメッセージ)やメールを送り、巧みな文章で偽のログイン画面への誘導などを行う。IDやパスワード、クレジットカード情報などの個人情報が抜き取られ、被害にあってしまう。
- ワンクリック詐欺
- クリックすることで有料サービスの利用や、登録完了などの文言が表示される画面を使ったネット詐欺。ユーザーが利用する端末の型番が表示されるなど、様々な手法がとられており、数万から数十万などの利用料を請求し、不正な振り込みを誘導する手口となっています。
- 偽の販売サイト
- 実際に存在する正規サイトに似せて作られたページを使った詐欺サイト。商品をカートに入れ、支払い手続きを済ませても実際に商品が送られてくることはなく、入力した個人情報をもとにした二次被害に発展するケースもあります。
これらは詐欺手口の一部です。普段からインターネットを利用するユーザーがしっかりとしたリテラシーをもち、活用することが大切です。
基本的には送信元不明の疑わしいリンクや、添付ファイルをむやみに開かないよう注意が必要しましょう。
インターネットを安全に利用する
インターネットにおいて、便利な面と注意点は表裏一体です。
不用意なサイト訪問やクリック、セキュリティの脆弱性により端末に不正侵入され、なりすましや遠隔操作されるなどの犯罪も発生しています。
インターネットは便利だからと全てを信じ込んで操作・接続しないように注意しながら利用しましょう。
- パスワードは誰にも教えない!
- 個人情報をむやみに公開しない!
- 怪しいサイトやメールに注意する!
- インターネット上の情報は鵜呑みにしない!
まとめ
今回は現代社会において欠かすことのできない「インターネット」について解説しました。インターネットは上手に利用すれば、これからも人々の生活をより豊かで便利なものにしてくれる夢の技術。
日本国内はもちろん、世界中どこの誰とでもコミュニケーションを取れたり、様々な情報へのアクセスが可能なため、使い方には一定のリテラシーを身につけて利用しましよう。
AI技術も発展している昨今、無限に広がるインターネットの可能性に今後も要注目です!
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