Wi-Fiでテザリングとは?メリットやデメリットを解説

WiFi基礎知識テザリング

Wi-Fiでテザリングとは?メリットやデメリットを解説

外出先でWi-Fi環境がなくても、パソコンをインターネットに接続できる方法の一つにテザリングがあります。テザリングはスマホ自体がポケットWi-Fiの役割を果たすため、いつでもスマホ以外の機器でもインターネットに接続できます。

しかし、スマホを使ったテザリングは、メリットだけではありません。そこで本記事は、テザリングのメリットだけではなく、デメリットについても解説しています。

また、Wi-Fiの契約についても触れているため、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

テザリングとWi-Fiの違い

テザリングという言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。しかし、テザリングとWi-Fiの違いが理解できない方も多いです。

テザリングとWi-Fiは、どちらもパソコンやタブレットをインターネットへ接続するための方法です。しかし、これらには明確な違いがあり、特徴も異なります。

ここでは、テザリングとWi-Fiの特徴を詳しく解説しています。テザリングとWi-Fiの違いがわからない方は、ぜひ参考にしてください。

テザリングの特徴

テザリングは、スマホを使ってパソコンやタブレットなどをインターネットに接続します。スマホがWi-Fiルーターの役割を果たし、外出先でも簡単にインターネットへ接続ができる方法です。

テザリングの接続には、Wi-Fi接続のほかにBluetooth接続とUSB接続があります。スマホのデータ通信を使用するため、Wi-Fiの契約が不要です。

  • テザリング:スマホを使ってスマホ以外の機器をインターネットに接続する方法
    • テザリングの接続方法は3つある(おすすめはWi-Fi接続)
      • Wi-Fi接続:電力消費は多いが、通信速度は早め、複数台の機器と接続可能
      • Bluetooth接続:電力消費は少なめだが、通信速度は遅め、距離が離れると通信が切れやすい
      • USB接続:通信速度は早めだが、別途USBケーブルが必要

店舗などで提供されているフリーWi-Fiに接続する方法もありますが、セキュリティ面で不安があります。そこでテザリングであれば、自分のスマホを介して接続しているため安心です。

しかし、スマホのデータ通信を使用するので、長時間の使用よりも短い時間の利用がおすすめです。Wi-Fiを契約する必要もなく、スマホの料金プラン内で利用できることが多いです。

Wi-Fiの特徴

Wi-Fiは、パソコンやタブレットを無線LANに接続することで、インターネットが利用できる方法です。Wi-Fiに接続するためには、専用のルーターを設置する必要があります。

自宅や職場であれば、置き型のルーターが設置できます。しかし、外出先でWi-Fiに接続する場合は、モバイルルーターが必要です。

無線LANは、LANケーブルで繋がなくても、インターネットに接続できます。有線LANの場合は、線の届く範囲内でしか通信ができません。

また、無線LANはテザリング(Bluetooth・USB接続の場合)と違い、複数の端末が同時に接続できます。しかし、Wi-Fiを利用するためには契約が必要で、月額料金が発生します。

  • WiFi:通信規格の1つ
    • ルーターやスマホ(WiFi接続によるテザリング)を使い、パソコンやタブレットなどの機器を無線LANに接続することでインターネット接続を可能にする(別の通信規格のBluetoothよりも通信できる範囲が広く高速)
      • 自宅・職場利用なら:光回線や置き型WiFiのルーター
      • 外出先利用なら:スマホ(テザリング)やポケットWiFiや店舗等のフリーWiFi
    • 複数台の機器の同時接続可能
    • WiFiは現在7つの世代があり、新しい世代(WiFi7やWiFi6)は通信速度もより高速になっている

テザリングをするメリットとデメリット

メリット・デメリット

スマホを使ったテザリングは、別途Wi-Fiルーターを持ち歩く必要がないなどのメリットがあります。一方で、スマホのデータ通信量を大量に使用する点などがデメリットです。

このように、テザリングにはメリットだけではなく、デメリットも存在します。事前にデメリットがわかれば、対策も可能です。

ここでは、テザリングのメリットとデメリットを詳しく解説しています。

メリット

テザリングで、インターネットへ接続するメリットは以下のとおりです。

テザリングのメリット
  • Wi-Fi環境がなくてもインターネットへ接続できる
  • Wi-Fiルーターを持ち歩く必要がない

1つずつ解説するため、外出先でもインターネットへ接続したい方は参考にしてください。

Wi-Fi環境がなくてもインターネットへ接続できる

テザリングは、Wi-Fi環境の有無が関係なく、スマホがあればどこでもインターネットに接続できます。そのため、外出先でWi-Fi環境を探す必要がありません。

外出している時に、少しだけパソコンをインターネットへ接続したい方におすすめの方法です。また、自宅にWi-Fi環境がなくても、スマホを固定回線代わりに利用できます。

ただし、スマホのデータ通信を使用するため、長時間の使用はおすすめできません。データ通信量を多く使う場合は、別途Wi-Fiの契約をした方がよいでしょう。

普段からあまりインターネットに接続しない方であれば、テザリングで十分です。

Wi-Fiルーターを持ち歩く必要がない

スマホを使ってインターネットへ接続するため、モバイルルーターの持ち歩きが不要です。いつも持ち歩いているスマホがWi-Fiルーター代わりになるので、荷物が減らせます。

モバイルルーターの欠点でもありますが、使用頻度があまり多くないと、モバイルルーターへの充電忘れでいざ使いたい時に使えないといったことがしばしば発生するのですが、普段から使用しているスマホのテザリング機能を使用することで使いたい時に使えないといったことは発生しなくなります(接続方法によっては充電の減りが早くはなります)

また、Wi-Fiルーターを別途契約する必要がないため、追加の月額料金も発生しません。通信費の節約をしたい方には、Wi-Fiよりもテザリングの方がおすすめです。

荷物が増えることなく、外出先でも気軽に利用できる点はテザリングのメリットと言えます。

デメリット

テザリングの利用について、メリットを解説しましたが、デメリットも確認しておきましょう。テザリングでインターネットへ接続するデメリットは、以下のとおりです。

テザリングのデメリット
  • データ通信量を大量に使用する(契約プランによっては利用上限がある)
  • オプション料金が発生する可能性もある

1つずつ解説するので、テザリングを利用する前に確認してください。

データ通信量を大量に使用する

テザリングでインターネットに接続すると、毎月設定されているデータ通信量を消費します。そのため、通信量を気にせず使用していると、速度制限かかかる可能性があるので注意が必要です。

モバイルルーターの場合、通信量の上限がないプランもあります。Wi-Fiと同じような感覚でテザリングを使用していると、あっという間に通信量を消費してしまいます。

また、モバイル回線を使用したテザリングは、無制限タイプのプランの場合でもテザリング利用に関しては30GBまでなどの制限があるプランや1日に10GB以上などのデータ利用に関しては速度制限が発生するプランもある点に注意してください。テザリングを使用したことにより、速度制限がかかかってしまう場合は、料金プランの変更やWi-Fiの契約が必要です。

スマホの無制限プラン自体の月額料金は高額です。自宅で大量にデータを使用する人であれば、テザリングではなく、別途光回線や置き型WiFiなどの別回線・別ルーターを契約して利用するのがおススメです。

料金や内容を比較し、自分に合っている方法でインターネットへ接続しましょう。

オプション料金が発生する可能性もある

スマホの契約プランによっては、テザリングの利用は有料オプションになっています。ただし、テザリングのオプション料金は、月額500円程度なので気軽に試すことは可能です。(かつては多くのプランが有料でしたが、現在の多くのプランは無料で利用することができるようにはなっています)

テザリングでインターネットへ接続する場合は、事前にオプション料金の確認が必要です(無料の場合でも別途申し込みが必要なプランもあります)。また、テザリングにオプション料金がかからない場合でも、通信量の追加には料金が発生します。

もちろん、毎月決められている通信量の範囲内であれば追加料金は発生しません。テザリングをする時間によっては、段階性を含む従量課金型のプランの場合には料金が高くなるので、使いすぎないようにしてください。

テザリングとWi-Fiルーターはどちらがおすすめ?

ここまで、テザリングとWi-Fiの特徴や、メリットなどについて解説しました。では、テザリング利用と別途Wi-Fiルーター契約はどちらがよいのでしょうか。

テザリングとWi-Fiルーターはそれぞれ特徴があるので、おすすめの人も異なります。ここでは、テザリングをWi-Fiについて、おすすめの人を解説しています。

自分はどちらが向いているかわからない方は、ぜひ参考にしてください。

テザリングがおすすめの人

テザリングは、インターネットへ接続する時間が短い方におすすめです。スマホの通信量を使用するため、テザリングで長時間の使用はおすすめできません。

テザリングで長時間インターネットへ接続(高速データ通信を大量に使用)すると、スマホの速度制限がかかる可能性が高いです。また、テザリングは、通信費を抑えたい方にもおすすめです。

Wi-Fiルーターを別途契約すると、月額料金が別途発生します。しかし、テザリングであれば、スマホの料金プラン内で使用できることが多いです。

テザリングが有料オプションだったとしても、500円程度の出費で済みます。また、スマホの他にモバイルルーターの持ち運びをすることも不要なので、外出先で気軽にインターネットへ接続したい方にはテザリングが向いています。

Wi-Fiルーターがおすすめの人

Wi-Fiルーターの利用は、インターネットへの接続頻度が多く、通信量を気にせず使用したい方におすすめです。別途Wi-Fiルーターを契約すれば、スマホの通信量や使用時間を気にせずインターネットへ接続できます。

また、特に光回線を使用したWi-Fiはテザリングに比べると通信速度が速いです。そのため、動画編集などデータ通信量を多く使う方は、Wi-Fiルーター利用の方が向いています。

さらに、複数の端末を同時に接続したいのであれば、Wi-Fiの契約が必要です。特に置き型タイプのWiFiルーターはスマホを含む持ち運び型と比べて大型でアンテナ本数も多いこともあり強力な通信が可能で、ストレスなく複数の端末が同時接続できます。

Wi-Fiを契約するときは、自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。

うまくテザリングができない場合の対処法

外出先でテザリングをしたいのに、インターネットへ接続できないと困りますよね。では、うまくテザリングができない場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。

ここでは、うまくテザリングができない場合の原因や解決策を紹介しています。テザリングの接続で困っている方は、ぜひ参考にしてください。

スマホのテザリング設定に不備がある

スマホ側の設定に不備があると、テザリングの接続ができません。例えば、iPhoneとAndroidどちらも、インターネット共有やテザリング機能がオフになっているケースです。

これらの機能がオフの状態では、テザリングが利用できません。使用する前に、設定を確認しておくことが重要です。

また、スマホのシステムが影響している可能性もあります。テザリングをする際に使用するスマホは、システムが最新版になっているか確認しましょう。

設定には問題がなく、接続できない場合は、システムのアップデートをすることで解決することがあります。テザリングをする際は、正しい手順で接続をすることが大切です。

家電の電波が影響している

テザリングで使用するWi-Fiの電波が、家電などの電波が干渉していることも考えられる原因の1つです。この場合、周辺機器のWi-Fi接続を解除することで解決できます。

それでも解決しない場合は、Wi-Fi接続ではなく、USB接続を試してください。

スマホプランのテザリングオプションに加入していない

契約しているスマホプランによって、テザリングができないケースもあります。その場合、テザリングのオプションの申込をしないと利用ができません。

スマホの契約を確認し、テザリングが使用できる状態かチェックが必要です。テザリングの使用がオプション契約の場合は、契約内容を変更するか、キャリアを変更することで利用できます。

最近のプランはテザリング利用が無料のところも多くなっていますが、テザリング利用が有料のところでもオプション契約は、月額500円程度で加入できる事業者が多いです。

テザリングで物足りない場合はWi-Fiルーターの契約がおすすめ

出典:UQ WiMAX(https://www.uqwimax.jp/wimax/products/ztr02/)

テザリングでのインターネット接続に不満がある方には、別途WiFiルーターの契約がおすすめです。テザリングは、通信速度などで物足りなさを感じやすいです。

テザリングを使用して、使いにくさや物足りなさを感じている方に向けて、Wi-Fi契約について解説します。メリットやデメリットについても触れているため、契約を検討している方は参考にしてください。

Wi-Fiルーターを契約するメリット

Wi-Fiルーターを別途契約するメリットは、下記のとおりです。

Wi-Fiルーターを契約するメリット
  • 高速で安定した通信ができる
  • 有線LAN接続がなくてもネットへ接続できる
  • 使用する場所を選ばない

1つずつ解説します。

高速で安定した通信ができる

Wi-Fiルーターの設置場所などによって変わりますが、光回線や固定回線を使用したWi-Fiは通信速度が安定しています。また、通信速度が速いため、ストレスも少ないです。

Wi-Fiルーターの周波数は、2.4GHzと5GHzの2種類です。それぞれ、以下のような特徴があります。

2.4GHz障害物に強く、遠くまで電波が届きやすい
5GHz家電などの電波干渉を受けにくいが、遠くまで電波が届かない

最適な周波数は、利用する場所の環境によって異なります。一般的に、5GHzの方が伝送容量が大きく、通信速度が速いと言われています。

しかし、2.4GHzよりも障害物に弱く、遠くまで電波が届かないため、利用環境に合わせることが大切です。Wi-Fiの契約は、動画視聴をよくする方やデータのダウンロードをする方におすすめです。

また、Wi-Fiであれば通信量を気にせず利用できる上に、スマホを接続すれば通信料も節約できます。

有線LAN接続ができなくてもネットへ接続できる

Wi-Fiを契約すれば、有線LAN接続ができないタブレットやゲーム機もインターネットへ接続できます。また、複数の端末で同時接続が可能です。

そのため、家族全員がそれぞれの端末でインターネットへ接続する場合は、Wi-Fiルーターを別途契約した方がお得です。有線LAN接続に比べるとケーブル等も少ないため、部屋がスッキリします。

有線LAN接続の方が安定性が高く、通信速度も速いと思う方が一部います。安定性については有線LAN接続の方が高いですが、通信速度については有線LAN、無線LANともにどの世代の規格を使っているかで変わってきます。有線LANが古い規格のものであれば、無線LANの方が高速になる場合もあります。

使用する場所を選ばない

有線LAN接続は、線が届く範囲までしか利用できません。一方でWi-Fiは、電波の届く範囲内であればどこでも利用できます。

つまり、ルーターを1階に設置していても、電波が届けば2階でも利用できるということです。ただし、ルーターの設置場所によって、電波の届く範囲が変わるため、設置場所の工夫が必要です。(例えば3階建ての一軒家であれば、2階の部屋の中央で、周囲に障害物の少ない場所がおススメです。)

Wi-Fiルーターを契約するデメリット

Wi-Fiルーターの契約は、メリットが多いように思えますが、デメリットも存在します。Wi-Fiルーターを別途契約するデメリットは、下記のとおりです。

Wi-Fiを契約するデメリット
  • 使用前に接続設定が必要
  • 有線LAN接続に比べると安定性が劣る
  • 別途固定費用が発生する

1つずつ解説するため、しっかり確認をしてからWi-Fiを契約してください。

使用前に接続設定が必要

有線LAN接続の場合は、LANケーブルを接続すれば利用ができます。しかし、Wi-Fiは使用前の設定が必要です。

ルーターとインターネットへ接続する端末での設定をしなければ、利用できません。ルーターを設置するだけでは利用できず、機器に詳しくない方は設定に苦戦する可能性があります。

また、Wi-Fiは通信障害が起きた場合、原因が特定しにくいです。自分たちでは解決できない場合は、業者へ問い合わせをします。

有線LAN接続に比べると安定性が劣る

LANケーブルを使った有線LAN接続に比べると、通信の安定性が劣る点はデメリットの1つです。ルーターの設置場所や、周囲の電波使用状況によって、通信の安定性は左右されます。

通信速度が遅くなるだけではなく、接続が切れてしまうケースもあります。Wi-Fiで回線が不安定だと感じたときは、有線接続に切り替えることで解決します。

その場合、LANケーブルが届く範囲内でしか利用できません。

固定費用が発生する

Wi-Fiを契約する際、事務手数料などの初期費用が発生します。また、Wi-Fiを利用するためにルーターの準備も必要です。

Wi-Fiルーターにも様々な種類があるため、機器に詳しくない方は迷ってしまうでしょう。ルーターによって通信速度や接続可能な台数が異なります。

利用する環境や求める通信速度に合ったルーターを選ぶことで、ストレスなく利用できます。さらに、Wi-Fiを契約すると、月額料金の支払いが必要です。

スマホの利用料金とは別で支払うため、通信費が高額になりやすいです。

まとめ

今回は、スマホを使ったテザリングについて解説しました。テザリングは、外出先でもパソコンなどをインターネットへ接続できる便利な方法です。

しかし、注意をしないとスマホの通信量を多く使ってしまいます。また、スマホの契約によっては、テザリングがオプションになっているため、契約変更が必要です。

テザリングを使ったインターネットの接続は、短い利用に向いています。外出先で長時間インターネットに接続したい場合は、Wi-Fiルーターの契約を検討してみてください。

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emma